“手技”って何ぞや?
私たちは、この手技を腰痛であれ、膝痛であれ、胃痛であれ、心臓病であれ、いつでも使っています。
そうなんです。結局ケガでも病気でもすべての症状を緩和し、取り除くことができるのがこの“手技”なんです。
例えば痛み・・・筋肉、関節、内臓、神経など、体中の痛みすべて。また痺れる、圧迫感、違和感、息苦しいなど、様々な症状を緩和します。
皆さんは“手当て”という言葉はもちろんご存知ですよね? 今は“傷を手当する”といったように“処置をする”的な意味合いになっています。
しかし、語源は傷を負ったり病気になったときに、大昔の人々は痛い場所、苦しい場所に手を当て実際に治していたというところにあります。まさにこの行為そのものが“手技”なのです。
手当て=手技
手技=すべての不快症状を取り除く
誰にでもできるのか?
じゃ、痛い場所に手を当てれば誰にでもできるのか? 答えは半分YESで半分NOです。
例えば、小さい子供が走っていて転ぶ。お母さんが打ったお膝を「よしよし」と撫でてくれる。 あら不思議。それだけで痛みは半減。これも立派な手技治療です。
何が違うのか?
ただ何が違うのかと言えば、私たちは医学的知識力(解剖学、生理学、病理学等々)、プラス触診力と技術力を身につけているということです。これらを元に症状の原因を探り出し、目的意識を持って手技していく点が違います。
一例
私たちはこの手技を昔から教わっている師匠にお願いして、2016年10月から滋賀県長浜市まで末期癌の患者さん宅に往診に行かせていただいています。
彼女は2016年の秋口に突然腹水が溜まりだし「おやっ??」と思って病院を受診すると、もう末期のすい臓癌でした。肝臓、脾臓、腹膜などにも転移が見られ、CA19-9という腫瘍マーカーは、なんと77,000という天文学的な数値! 正常値は37以下なんですから77,000なんてドクターも見たこともない数値です。 周囲の誰しもが考えました。あと2~3ヶ月の命?! 初日の出は拝めないだろうと・・・。
そんな彼女の元へ月に2度、手技をしに師匠と参ります。腹膜にまで転移しているので、癌は一目瞭然! 腹水もかなり(癌は、ふつう腹水が溜まりだすともう終わりです)。
手ごわい彼女を師匠はものすごい集中力で手技治療をしていきます。 施術後、お腹を触ると、腹水は引き、ゴツゴツした癌も小さくなっています。 あれから10ヶ月、彼女はまだ健在です。お友達とランチに行ったり、ショッピングに出かけたりしています。 77,000あった腫瘍マーカーは、今、10,000に減りました。
これにはドクターもびっくりです。
なぜなら彼女はすでに手の施しようがなく、手術も放射線治療もできない、ドクターとしては、焼け石に水だという思いで、弱~い抗がん剤をたまに投与するだけなのですから・・・。
これが手技のパワー。
ちなみに当院においても癌の患者さんは多数おられ、みなさん元気です。
癌に対する手技
冒頭に出てきた“癌”を例にお話してみましょう。
ちょっと難しいかもしれませんが、癌細胞は、自身の酵素不足、血流不足を打破すべく新しい血管を作って(血管新生)、どんどん増殖をしていきます。そのスピードは正常な細胞の何倍にもなります。また腹水は癌の炎症産物です。
となると、私たちの目的は「癌をこれ以上増殖させない、あちこちで起こっている炎症を抑えること」になります。
目的が決まれば、後はそれに向かって手技していくだけです。 癌周囲の新生血管を遮断して栄養を与えない。抗炎症作用のある副腎(腎臓の上にある臓器)を刺激する。また腹水をオシッコで体外に排出させるために腎臓等の活性化を図る。
手技は病気(症状)やケガのメカニズムを知り
目的意識を持って行っていく
手技の適応症
私たち自身、現在、次のような症状や病気の方々の施術をやらせていただいています。
腰痛、坐骨神経痛、肩痛、膝痛、頭痛、胃痛、背中痛、眼精疲労、吐き気、便秘、関節リウマチ、癌、ヘルペス、潰瘍性大腸炎、進行性核上性麻痺、脳性麻痺、パニック障害、顔面神経麻痺、脳梗塞、心筋梗塞、動悸、耳鳴り、目まい、発達障害、不安神経症、間質性肺炎、等々。もう書ききれませんね。
とにかく不快な症状を少しでも軽くする。たとえ医学界で予後は悪い、治らないとされている病気でも、進行を抑えたり、かなりの改善をみたり。やっている自分自身が驚くことも多いです。