サバイスクール

カンボジア 活動報告

 

 

 

【尊徳堂メンバーが行っていること】

 私たちはこの団体の医療チームとして、支援を続ける村の健康管理を行うべく村人たちの治療も行っています。

 村の医療環境は良いとはいえません。具合が悪くなった場合、放置、祈祷師のところへ行く…などが一般的です。

 ベッドも機械も何もないため、小学校の木製の机を合わせてベッドにし、手技のみで治療を行います。

 「OK」という英語すら通じないこの村。現地スタッフの通訳により症状を聞き出し、治療をしていきます。

 村人たちが訴える症状は、腰痛や膝の痛み、肩の痛み、頭痛、胃のむかつきなどです。カンボジア郊外の人々のほとんどは農耕で生計を立てているため、農作業による疲労からくる症状が多いのです。頭痛や胃腸症状は良くない水環境によるものと思われます。

 昔、地雷の被害に遭ったにもかかわらずまともな治療を受けるお金がなく、地雷の破片が足に入ったままになっている人もいました。

 

 

【Preah project】

 (プレアプロジェクト)

 私たちは関西の社会人を中心に結成されたボランティア団体のメンバーです。

 カンボジアに小学校を建て運営の力添えをしています。支援物資(服・くつ・かばんなど)を届けたり、村人の健康管理も行います。

 「preah」はカンボジア語で、「神聖な」という意味です。

 

 

サバイスクール

 私たちはこの小学校を「サバイ・スクール」と名づけました。「サバイ」はカンボジア語で「心が元気」という意味です。

 

 

 プレイ・クララニュ村は、水道も、ガスも、電気もない小さな村です。夜になると真っ暗、灯りはランプかバッテリーでの電球。飲み水は雨水か、水質の悪い井戸水です。農業で細々とした生活。1ヶ月の収入は2万円程度です。

 村人は生活が出来ないので、子どもをつれてタイに出稼ぎに行きます。短くて6ヶ月、長いと1~2年。不法出入国です。タイ滞在の際、逮捕されることを恐れて子どもは外へ出ません。ずっと家の中で、もちろん教育を受ける機会もありません。

 私たちは村人に教育の大切さを説明しますが、背に腹は代えられず、子どもの教育を放棄し、タイに行ってしまいます。

 

 1975年~1978年、ポル・ポトは大虐殺を行いました。知識人は将来反乱を起こす可能性があるので皆殺しにしました。知識人とは、学者・技術者・医者・教師など高い教育を受けている人です。そして、将来知識人になりそうな賢い子どもも殺されました。社会をリードする人間がいなくなったカンボジアは、悲惨なものでした。

 30~40年たった今、少しずつですが、やっと教育のエンジンがかかり始めています。それを応援し、村人の自立を応援したいのです。